日本ポップス・レコード史/アメリカン・ポップス・カバー時代(5)
「アメリカン・ポップス・カバー時代」を語るにあたりジーン・ピットニー(Gene Pitney)の「ルイジアナ・ママ(Louisiana・Mama)」をカバーし大ヒットを飛ばしたこの時代の先駆者のひとり「飯田久彦」も忘れることはできないであろう(写真1 G. ピットニー「ルイジアナ・ママ」国内盤シングル・ジャケット、VIP-1002、MUSICOR-1970年代再プレス盤/写真2 同盤・レーベル面)。 ところで彼のデビュー盤は先に「漫遊記390」でも紹介した「デル・シャノン」のデビュー・ヒット曲「悲しき街角(Runaway)」のカバーだった。 このカーバー・シングルは1961年7月「日本コロムビア」からB面「ポケット・トランジスタ―」とのカップリングでリリースされている(写真3 「悲しき街角」&「ポケット・トランジスター」飯田久彦デビュー・シングル・ジャケットSA-686 / 写真4 同盤レーベル面)。 B面の「ポッケト・トランジスター」のオリジナルはイギリス女性ポップス歌手「アルマ・コーガン(Alma Cogan)」が歌い日本の女性歌手では「森山加代子」もカバーしこちらはA面に収録されている(B面は大映・同名映画主題歌)。 また両盤の日本語作詞者も異なっている(写真5 森山加代子「ポケット・トラジンスター」カバー・シングル・ジャケット、東芝JP-5070 / 写真6 同盤レーベル面)。 アルマ・コーガンの曲では個人的にはむしろ1963年にリリースされた「グッドバイ・ジョー(Goodbye Joe)」に彼女のにぎやかな歌いぶりにインパクトを感じた(写真7 アルマ・コーガン「グッドバイ・ジョー」国内盤シングル・ジャケット、CM-1001東芝-Odeon)。 尚、このカバー盤は坂本九が「九ちゃんのツツン節」のB面に入れている(写真8 坂本九カバー・シングル・ジャケット、東芝JP-1523)
(つづく)