日本ポップス・レコード史/アメリカン・ポップス・カバー時代(10、完)
アメリカン・ポップス史上、男女デュエットで「ポールとポーラ(Paul and Paula)」は心に残るコンビであろう。 彼らの1962年のデビュー曲、「ヘイ・ポーラ(Hey Paula)」はシングル発売後翌1963年には全米ヒット・パレード第1位に輝きレコードも100万枚以上売れたと云われている(写真1 ポールとポーラ「ヘイ・ポーラ」シングル・ジャケット、国内盤PHILIPS FL-1069 / 写真2 同盤レーベル面)。 このカバー盤は日本でも「梓 みちよ」と「田辺靖雄」のコンビで1963年にリリースされこちらも人気を呼んだ。 今回スポットをあてる彼らの3枚目のシングル「けんかでデート(First Quarrel)」「バイバイ・ハイスクール(School Is Thru)も先の「梓&田辺」コンビがカバーした。 しかし「ヘイ・ポーラ」の人気までは及ばなかったようだ(写真3 「けんかでデート」ポールとポーラ・国内盤シングル・ジャケット、PHILIPS-FL-1090 /写真4 同カバー・シングル「梓 みちよ&田辺靖雄」盤ジャケット、キング EB-7230、梓 みちよサイン入り)。 余談ながらファンの期待に反し「ポールとポーラ」のコンビはその後、解消された。 日本のポップス・レコードもその後ほぼ1965年を境にして「カバー時代」から「オリジナル歌謡」に転じていく。
(完)