映像作品カラヤン&パリ管弦楽団「幻想交響曲」、1970

ヘルベルト・フォン・カラヤン&パリ管弦楽団による1970年「コスモテル制作」の映像作品、ベルリオーズ「幻想交響曲」は日本国内では「カラヤン生誕100年記念盤」(2008年)としてリリースされた「永遠のカラヤン」(オムニバス盤)(写真1)に添付されるまでは未発売であった。 この映像はパリのスタジオでカラー収録された1970年制作なのだが音声は残念ながらモノラルである。 「コスモテル(Cosmotel)」はカラヤン自身が音楽映像作品制作を目的として1965年に設立した音楽映像制作会社で後の「ユニテル」「テレモンディアル」と繋がっていく。 この「幻想交響曲」の映像で驚いたのは演奏の模様を単に映像化したものではなく指揮するカラヤンの姿をいかに格好よく映し出す工夫が随所に見られそれらの美しい映像手法が大変魅力的だった。 もちろんこれらの手法はその後の作品にも受け継がれていく。 この映像監督を担当したアルジェリア出身の「ロジェ・ベナムー(Roger Benamou)」は「マリア・カラス、伝説のオペラ座ライヴ」などの音楽ドキュメンタリー作品などを手掛けている名監督である。 尚、この映像はカラヤンの「幻想交響曲」、唯一の貴重映像ソフトでもある(写真2  永遠のカラヤン”幻想交響曲“DVDデータ)。

写真1    「永遠のカラヤン」CD&DVD カラヤン生誕100年記念リリース (国内盤EMI Classics TOCE 56021)

写真2    写真1の添付映像DVD幻想交響曲データ