私の落語・演芸レコード・コレクションから(9)
〜春日三球・照代 漫才「のりものアラカルト」ほか、1977年録音〜
今回は昭和50年代「地下鉄漫才」で一世を風靡した夫婦漫才コンビ「春日三球・照代」のLPレコードを取り上げてみたい。 このレコードは昭和52年(1977年)浅草「木馬亭」においてライヴ収録された「地下鉄漫才/”のりものアラカルト”」「自動販売機」・「ぼくはスリラー・ファン」の三題が収められている。 ふたりの初のLPアルバムでもあった(写真1 「三球・照代LPアルバム」ジャケット /AP-1018、キャニオン・レコード/写真2 同、ジャケット裏面)。 今でも何度聴いてもお腹から笑える漫才である。 その魅力は題材が我々の生活に密接に結びついているところにもあるのだろう。 お二人は昭和60年に開催された「つくば科学万博」催事部主催の「EXPO寄席」にも出演頂きこの「のりものアラカルト」を口演して頂いている(写真3 「つくば科学万博’85」/”EXPO寄席“で「地下鉄漫才」を演じる三球・照代」1985年8月12日・EXPOホール、博覧会協会催事部撮影)。 相方、奥様の照代さんは昭和62年4月クモ膜下出血のため急逝、演芸ファンの間に大ショックが走る。 筆者が二人の漫才の生出演を最後に聴いたのは亡くなる半月余り前、昭和62年(1987年)3月15日 「池袋演芸場」3月中席・夜の部であった。 因みにこの日の夜の部主任(トリ)は「志ん朝」で「愛宕山」を演じている。 当時「池袋演芸場」はまだビルの3階にあり懐かしい畳席だった(写真4 「池袋演芸場」昭和62年3月中席番組表紙/写真5 同、中席夜の部出演者、代演も目立つ)。
(つづく)