船川利夫 作品集(第1集)、日本グラモフォンLP盤
今回は懐かしい邦楽クラシック・レコードから「船川利夫 作品集」を紹介したい。 船川利夫(1931~2008)は島根県安来市出身の作曲家、尺八の名手でもあった。 紹介盤「船川利夫作品集(第1集)」は1966年頃リリースの最初のアルバムかと思われる。 収録作品は「組曲”出雲路”」(1960)「交響詩”海”」(1965)「尺八五重奏曲“飾画(かざりえ)”」(1963)「箏と三弦のための喜遊曲」(1962)「尺八と箏のための複協奏曲」(1963)である。 いずれの作品も聴き手の心に響く作品だがLP第一面最初に収められた「組曲”出雲路”」は作曲者の故郷「島根」の原風景を描いた抒情的な響きに魅了される。 また「交響詩”海”」は1965年11月28日当時東京・霞が関にあった「久保講堂」における初演のコンサート・ライブ録音で「複協奏曲」のセッションと同様指揮は福田一雄である。 また録音には国際的な尺八奏者:横山勝也も参加、作曲者船川利夫も「複協奏曲」の尺八独奏をつとめている。 レコード録音ディレクターには当会の特別講師にもお越しいただいた乙黒正昭氏が担当、自身も「交響詩”海”」の尺八奏者として参加されている(写真1 LPジャケット、日本グラモフォンSMI-1011 /写真2 LPジャケット裏面/写真3 LPレーベル面)。