若きパトリック・ガロワの協奏曲録音から
今回はフランスの名フルーティスト、近年では吹き振りもしているパトリック・ガロワ(Patrick Gallois)の若き日の録音からロドリーゴとハチャトゥリアンの協奏曲を収めた1枚を紹介したい。 これはガロワ35歳の1991年8月のセッション録音、ジェームズ・ゴールウェイの委嘱によりロドリーゴが作曲した田園風協奏曲(Concierto Pastoral)とハチャトゥリアンの「ヴァイオリン協奏曲」をガロワ自身のアレンジによる「フルート協奏曲」の演奏である (写真1 CDジャケット、独グラモフォン-435 762-2)。 指揮はルーマニア出身でオーストリアに帰化しNHK交響楽団をはじめ日本のオーケストラにも客演しているイオン・マリン、管弦楽はフィルハーモニア管弦楽団という組み合わせである (写真2 CD演奏データ)。 当時リリースされた彼のフルート版による初の全曲盤パガニーニ「24の奇想曲」と共に注目されたドイツ・グラモフォンへのデビュー盤であった。