hatakeshunのひとりごと(奇跡のオペラ1967年大阪国際フェステバルでのワーグナー「トリスタンとイゾルデ」映像版に感動!)

奇跡のオペラ公演と語り継がれる1967年の大阪国際フェステバルでのワーグナー「トリスタンとイゾルデ」の映像を見ることができた。 この映像は伊藤佳祐さん(元・新潟放送)から入手したものである。 伊藤さんはワーグナーフェステバルでお目にかかって以来の友人。 昨年、DVDにコピーしたので、ということでVHSをいただいた。
このVHSをゲヴァントハウスのnobuさんにDVD化していただいた。

この「トリスタンとイゾルデ」演奏者等は次の通り。
 トリスタン:ヴォルフガング・ヴィントガッセン(53才)
 イゾルデ:ビルギット・ニルソソン(49才)
 マルケ王:ハンス・ホッター(58才)
 指揮:ピエール・ブーレーズ(42才)
 オーケストラ:NHK交響楽団
演出:ヴィーラント・ワーグナー(50才)
   *年齢は1967年時点。(筆者推定)

小生、演奏について、「凄かった」という記憶はあるが、どこがどうだったという具体的なものは思い出せない。 東条碩夫さんの「コンサート日記」を拝見すると、“生涯最高のオペラ体験”とある。 田中公平さんのブログによると、アンコールが1時間半も続いたとある。 中山 実さん(元・大阪国際フェステバル協会)の話によると、映像収録については最初バイロイト側が断ってきたという。 理由は「舞台が暗すぎて絵にならない」というものだった。 粘り強く交渉したところ「勝手にどうぞ」ということになったという。

nobuさんがDVD化した映像。 拝見。

やあ驚きました。
ニルソンの声が聴こえた時はあまりの素晴らしさに体が硬直してしまった。 第二幕のホッタ―の深々とした慟哭の語り、第三幕のヴィントガッセンの愛の悶えと苦しみ。 終幕、ニルソンの「愛の死」。 音が消え入るまで、水晶のように硬く澄み切った声は衰えず、別世界へと誘われた。 第三幕の後半で、大分音質が劣化したが、世紀のオペラ歌手による公演は圧倒的だった。

写真1 「愛の死」のニルソン

 

写真2    カーテンコールに答えるヴィントガッセンとニルソン

 

写真3     nobuさん制作のDVD

 

写真4     ニルソンのサイン