カール・ベームの「魔笛」全曲、グラモフォン盤
巨匠カ―ル・ベ―ムが得意としたモーツアルトのオペラから「魔笛」全曲盤にスポットをあててみたい。 彼はステレオ録音最初期1955年、ウィ―ン・フィルと英デッカに録音した名盤もあるが今回はベルリン・フィルと再録音した独グラモフォン(1964年録音)を紹介したい。 こちらはベルリン・イエス・キリスト教会におけるセッションでザラストロ「フランツ・クラス」、夜の女王「ロバ―タ・ピータ―ス」、タミーノ「フリッツ・ヴンダ―リッヒ」さらにパパゲーノには「ディートリッヒ・フィッシャー=ディスカウ」を起用している。 また録音は当時「独グラモフォン」の名コンビ、プロデュ―サ―「オットー・ゲルデス」、エンジニア「ギュンター・ヘルマンス」が担当している。 とりわけ筆者はアメリカ出身の往年のコロラトゥ―ラ・ソプラノ「ロバータ・ピータ―ス」の夜の女王のアリアに惚れ込んでしまった。 写真1は独グラモフォンの国内盤3LPボックス・ジャケット、1970年前後の再リリース盤である。 因みにどうでもいい話になるが1965年国内初出盤はレコード番号SMG-9003(1~3)、この再盤では頭の「S」がとれ「MG」から始まっている。 ただボックスに添付された「解説・対訳ブックレット」表紙はまだ初出盤の「SMG番号」なっている(写真2)。 またLPレ―ベル・デザインもこのころからシンプルなデザインに変わっていったと思われる(写真3 LPレーベル面)。