カール・ベームの「ドン・ジョヴァンニ」、1967年プラハ録音

前回に続き巨匠カール・ベーム(写真1)、モーツァルト・オペラ全曲録音から発売当時大変話題となったドン・ジョヴァンニ(1967年プラハ録音)を取り上げてみたい。 このオペラは1787年10月、モーツァルト自身の指揮で作曲が依頼されたプラハの「エステート劇場(Stavovské divadlo)」(写真2)で行われている。 今回紹介するLPはベーム一行録音プロジェクト・チームが1967年2月、この初演の地プラハに趣きスプラフォン・スタジオで行ったセッション盤である。 管弦楽はプラハ国立歌劇場管弦楽団、合唱にはプラハ・チェコ合唱団が参加、ドン・ジョヴァンニに当時41歳のディートッリヒ・フィッシャー=ディスカウ、ドンナ・アンナにビルギット・ニルソン、ドン・オッターヴィオはペーター・シュライヤーそして騎士長にマルッティ・タルヴェラという錚々たる顔ぶれが揃っている。 録音スタッフはプロデューサーのハンス・ヒルシュと録音技師のギュンター・ヘルマンスが担当している(写真3 グラモフォン国内盤初出4LP BOX-MG 9171~74 1967年12月リリース/写真4 LPレーベル面)。 またここから余談になるが1981年のLPとしての国内ラスト盤では3枚にリカッティングされ初出オルジナル・ジャケット・デザインでリリースされている。

写真3    べーム&プラハ国立歌劇場管ほか歌劇「ドン・ジョヴァンニ」全曲4LP BOX国内初出盤(MG-9171~74)1967年リリース

写真1    カール・ベーム(LP解説・対訳ブックレット掲載写真)

写真2    歌劇「ドン・ジョヴァンニ」が初演されたプラハのエステート劇場(LP解説書掲載写真)

写真4     LPレーベル面