A.デイヴィス&メルボルン響/アイヴズの交響曲

前回に続いて今回も「サー・アンドリュー・デイヴィス」のCDから紹介したいと思う。
彼は2012年よりメルボルン交響楽団の首席指揮者を務めているがこのコンビで2014年に英シャンドス(CHANDOS)に録音したチャールズ・アイヴズ (Charles Ives /1874~1954)の交響曲第1番・第2番収録した1枚である (写真1 アイヴズ「交響曲第1番・第2番」CDジャケット、英Chandos CHSA5152)。 アイヴズはニューヨーク州に隣接するコネチカット州ダンベリー(Danbury)出身のアメリカ現代音楽開拓者として知られているがこの「交響曲第1番・第2番」はアイヴズがまだ20代の時の作品、ヨーロッパのロマン派や国民楽派の影響も強く感じる。 「第1番」の「第2楽章」はドヴォルザークの「新世界から」のあの名旋律を彷彿させ美しい。 また「第2番」の世界初演はレナード・バーンスタイン指揮「ニューヨーク・フィルハーモニック」により1951年に行われた。 しかし初演まで作曲から半世紀余りを要している。 こちらは5楽章構成の作品、各楽章にはどこかで聴いたことがある民謡の旋律も顔を出し終楽章コーダの一音が不協和音で終わるところも面白い(写真2・3  交響曲第1番・第2番各楽章演奏時間データ / 写真4  CD録音データ)。
ところで「メルボルン交響楽団」はかつて日本の「岩城宏之」も首席指揮者を務めた1906年創立のオーストラリアで最も歴史があるオーケストラ、メルボルンの中心を流れる「ヤラ川」南岸に位置する「ビクトリア・アーツ・センター」にある「ハマー・コンサート・ホール(Hamer Concert Hall)を本拠地とする。 写真5は1993年当時、まだ「メルボルン・コンサート・ホール」と呼ばれていた時代に筆者が撮影した懐かしい1枚である。

写真1    A.デイヴィス&メルボルン響/アイヴズ交響曲第1番・第2番(英CHANDOS CHSA5152)

写真2    交響曲第1番演奏時間データ

写真3    交響曲第2番演奏時間データ

写真4    CD録音データ

写真5    旧メルボルン・コンサート・ホール時代/筆者撮影の懐かしい1枚(1993年)