シューベルト交響曲"ザ・グレート” 私のこれ1枚

〜 アタウルフォ・アルヘンタ指揮パリ・セント・ソリ管弦楽団、1957年ステレオ録音 〜

スペインが生んだ鬼才とまで云われた名指揮者アタウルフォ・アルヘンタ(Ataúlfo Argenta/1913-1958)は1958年1月44歳の若さで一酸化炭素中毒による不慮の死を遂げた。 彼の才能はスイス・ロマンド管弦楽団の創設者でほぼ半世紀に渡り音楽監督を務めた巨匠エルネスト・アンセルメから高く評価されアンセルメ自身も彼を後継者として考えていたそうである。 彼のレコード録音は英デッカを中心にいくつか残されているが今回スポットをあてるシューベルトの交響曲第8番ザ・グレート(当時はまだ第9(7)番と呼ばれていた)は最晩年の1957年11月、臨時編成のセント・ソリ管弦楽団(Orchestre des Cento Soli)を指揮して録音されたものである。 録音はパリのサル・ワグラム(Salle Wagram)でのClub Français du Disqueによるステレオ録音で行われている。 筆者の手元のLPはアメリカのマイナーレーベル「オメガ(Omega)盤」OSL-12でジャケット・デザインも気に入っている。 演奏もアルヘンタ節が随所にうかがうことができるとても個性的なところが興味深い1枚である(写真1  アルヘンタ&セント・ソリ管/ シューベルト交響曲「ザ・グレート」LPジャケット)。  写真2は1955年に撮影されたマドリッドの街を歩く、写真左からピラール・ローレンガー(スペイン出身の名ソプラノ)、イーゴリ・ストラヴィンスキー、アタウルフォ・アルヘンタ、クリストバル・アルフテル(スペイン出身の作曲家・指揮者)のスナップ(インターネット画像)である。

写真1    アルヘンタ&パリ セント ソリ管弦楽団 シューベルト ザ・グレート(米オメガLPジャケット OSL-12)

写真2  マドリッドの街を歩く左からピラール・ローレンガー、イ-ゴリ・ストラヴィンスキー、アタウルフォ・アルヘンタ、      クリストバル・アルフテル