ペーター=ルーカス・グラーフ 無伴奏フルート作品集

スイス出身のペーター=ルーカス・グラーフ(Peter-Lukas Graf/1929~  )はフルートの名手、1960年代ルツェルン歌劇場の指揮者としても活躍した人である。  筆者個人的にもパリ管弦楽団首席のフルート奏者も務めたミシェル・デボスト(Michel Debost/1934~   )  と共に好きなフルート奏者の一人である。 今回の紹介盤は彼が41歳の1970年にスイスのクラーヴェス(Claves)レーベルに録音した「無伴奏フルート作品集」でクラーヴェス・レーベル国内盤第1弾だったと思う(国内盤発売元、日本ポリドール-1971年) 。 グラーフのレパートリーも幅広くバロックから現代作品までを集めたアルバムとなっている。 とりわけLP第二面に収録されたドビュッシーのシリンクス(Syrinx ―パン(牧神)の笛)や滅多に聴く機会がないオネゲル「牝山羊の踊り(La Danse de la chèvre)」、現代作品ヴァレーズ「密度(比重(Density)21.5)」(1936) 、 ベリオ「セクェンツァ Ⅰ(Sequenza Ⅰ)」(1958)などは興味深かかった (写真1 LPジャケット、国内盤Claves-ML2001/写真2 LPレーベル面)。

写真1.   LPジャケット、国内盤Claves-ML 2001(1971年国内盤初出盤)

 

写真2.   LPレーベル面