ホルスト・シュタイン&N響を聴く、1973

~1973年2月5日、第595回N響定期公演、東京文化会館にて~

続く'73年2月のN響定期には当時話題のホルスト・シュタインが初来日第595/596/597回定期公演を振った。彼は「バイロイト音楽祭1969」の「パルジファル」で一躍人気となり以後筆者の記憶では1986年まで毎年バイロイトの指揮台に登場し音楽祭の顔となった。筆者が聴いた「第595回定期公演」では得意のワーグナーを聴かせ満員の聴衆を魅了した。また第596・/597回のB・Cチクルスでは当時のソヴィエトの新進ピアニスト、グレゴリー・ソコロフが客演、ショパンの「ピアノ協奏曲第1番」を披露している(写真1 フィルハーモニー1973年2月号表紙/写真2 N響第595/596/597回定期公演プログラム表紙/写真3 筆者が聴いた第595回定期公演曲目とシュタインのサイン)。シュタインの魅力はオペラ指揮者としての鋭い感性で今回聴いたR.シュトラウスやワーグナーで発揮されていた。筆者は1987年の「ザルツブルク音楽祭」で彼が指揮するR.シュトラウスの歌劇「カプリッチョ」を観たがここでも研ぎ澄まされた彼の鋭敏な感性がうかがえた(漫遊記31参照)。また写真のLPレコードはシュタインがN響と初録音したワーグナー・アルバムである(写真4 ホルスト.シュタイン&NHK交響楽団「ワーグナー・アルバム」LPジャケット1983年2月五反田簡易保険ホール録音)。写真5は第595回N響定期公演チケットである。

写真1 フィルハーモニー1973年2月号表紙

写真2 第595/596/597回 N響定期公演プログラム表紙(1973)

写真3 筆者聴いた第595回N響 定期演奏曲目とシュタイン入れてもらったサイン

写真4 ホルスト.シュタイン&N響「ワーグナー・アルバム」LP(1983年2月録音)

写真5 第595回 N響定期公演チケット