ボローニャ室内管弦楽団の想い出 - つくば科学万博 '85 -

ボローニャ室内管弦楽団の想い出 - つくば科学万博'85 -

私の「つくば科学万博'85」協会催事部スタッフ時代の想い出話からひとつ取り上げてみたい。「国際博覧会」における慣例で今博覧会でも参加各国の「ナショナル・デー」/「ナショナル・ウィーク」が設定され各国が多様多彩な自慢のエンタテイメントで会場を盛り上げた。その中から今回は印象に残るイタリアのクラシック・コンサート催事、「ボローニャ(歌劇場)室内管弦楽団」演奏会を思い起してみた。
この室内オーケストラは北イタリアの古都ボローニャ(Bologna)に本拠を置き18世紀に落成した由緒ある「テアトロ・コムナーレ・ボローニャ(Teatro Comunale, Bologna)」、「ボローニャ市立歌劇場」(写真1)のオーケストラを母体とする室内管弦楽団である。結成は1966年に遡るがこの「つくば科学万博」催事参加が初来日となった。当時の正式名称は「イ・フィルアルモニチ、ボローニャ(I Filarmonici, Bologna)」指揮は前年の1984年より音楽監督を務めている当時33歳の若手新鋭のマウリツィオ・ベニーニ(Maurizio Benini)である。コンサートは前日(1985年7月7日)の公開リハーサルを含め万博会場内の大催事場「エキスポ・プラザ」と小ホールの「エキスポ・ホール」で2日間行われアルビノーニ、ヴィヴァルディ等々のイタリア・バロック作品のプログラムを中心に演奏され会場の聴衆を魅了した。
コンサート終了後、万博会場の「イタリア・パビリオン」で開催された「打ち上げパーティー」には多くの関係者が集い「よもやま話」に花が咲いた。私も催事担当者として指揮者ベニーニ氏の演奏会場の音響等が少々気になり聴いてみたが特に不満もないとのことで安堵したことを覚えている。また彼はゲオルク・ショルティにも指揮を学んだとも話していた。彼も今年66歳、現在は「オペラ指揮者」としてヨーロッパの各主要歌劇場で活躍中でオペラのCDも数多くリリースしている。写真2は打ち上げパーティ終了後に色紙に書いてもらったメンバー全員と指揮者ベニーニのサインである(一番下段が指揮者のサイン)。

写真3:1985年7月7日エキスポ・ホールに於ける公開リハーサル風景
写真4:1985年7月8日エキスポ・プラザに於けるコンサート
写真5:1985年7月8日エキスポ・ホールに於けるゲネプロ
これらの写真は博覧会協会催事部で撮影されたものである。

写真6は指揮者マウリツィオ・ベニーニ氏とのツーショット、役得であった。

写真1 Teatro Comunale Bologna

写真2 「イ・フィルアルモニチ」メンバー全員のサイン 一番下が指揮者ベニーニのサイン

写真3 公開リハーサル、指揮するマウリツィオ・ベニーニ(つくば科学万博EXPO ホール)

写真4 「つくば科学万博1985」で指揮するマウリツィオ・ベニーニ(EXPOPLAZA)

写真5 「つくば科学万博」EXPO Hallでのゲネプロ風景

写真6 指揮者マウリツィオ・ベニーニ氏とツーショット(1985.07.07つくば科学万博EXPOホール)