モーツァルト「フルート四重奏曲」全4曲
1777年9月、21歳のモーツァルトはマンハイム(Mannheim)、パリ(Paris)への旅に出る。 マンハイムは音楽の街としても知られ宮廷楽団のマンハイム楽派と呼ばれる音楽家たちが当時活躍していた。 この地でモーツァルトは翌1778年春まで滞在、有名な「フルート協奏曲」のほかこの「フルート四重奏曲第1番ニ長調K.285/第2番ト長調K.285a/第3番ハ長調K.追加171」を書きあげたと云われている。 また「第4番イ長調K.298」は1786年~87年にかけウィーンでの作曲された説が現在有力のようだ(写真1 DBマンハイム中央駅、1977年筆者撮影/写真2 マンハイムの路面電車と街のシンボル給水塔、1977年筆者撮影)。
紹介盤はフルート奏者で自らミュンヘン・プロ・アルテ室内管弦楽団を創設、音楽監督・指揮者としても活躍したクルト・レーデル(Kurt Redel/1918~2013)のフルートによる仏エラート音源の名盤である。 ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロはミュンヘン・プロ・アルテ室内管弦楽団のメンバー、1957年、パリのラ・メゾン・ドゥ・ユジェーヌ-ナポレオン(La Maison de Eugène-Napoléon)におけるモノラル録音である。 紹介LPは日本コロムビアから「エラート貴重盤シリーズ」(廉価盤)でリリースされた(写真3 LPジャケット、日本コロムビア REM-1019-RE/写真4 LPレーベル面)。