ヨーゼフ・クリップス&フランス国立放送局管弦楽団のライブ盤から

2011年、スイスのカスカヴェル(CASCAVELLE)レーベルから「ヨーゼフ・クリップス・エディション(Josef Krips edition)」と題するウィーンの名匠ヨーゼフ・クリップスのこれまで未発表と思われるフランス国立放送局管弦楽団とのライブ録音シリーズがリリースされた。 今回はその「第2巻」、ウェーバー歌劇「オベロン」序曲、シューベルト交響曲第9番(現 第8番)「ザ・グレート」が収録された1枚を紹介したい (写真1 CDジャケット、スイスCASCAVELLE-VEL3155)。 ちなみに録音データによれば「オベロン」が1957年10月10日「ザ・グレート」が1954年10月4日のパリでのコンサート・ライブ (モノラル録音)となっているがコンサート会場の記載はない (写真2 CD演奏・録音データ) 。 後に調べたところ1957年10月10日シャンゼリゼ劇場におけるクリップス&フランス国立放送局管弦楽団によるコンサート記録があるのでこの「オベロン」序曲もおそらく当日のライブ録音かと思われる (写真3 シャンゼリゼ劇場・パリ、筆者撮影2003年)。 クリップスらしい上品、典雅な演奏スタイルだがライブ録音の時にはスリリングさも感じさせる。

写真1    ヨーゼフ・クリップス&フランス国立放送局管/ウェーバー歌劇「オベロン」序曲・シューベルト交響曲「ザー・グレート」ライブCDジャケット(スイスCASCAVELLE-VEL3155)

写真2    CD演奏・録音データ

写真3  「シャンゼリゼ劇場 in パリ」筆者撮影2003年