グールドによるシベリウス作品集、1976~1977
シベリウスはピアノ作品も数多く書いたが交響曲や管弦楽作品の陰に隠れた存在だった。 斬新的なピアニストのひとりグレン・グールド(Glenn Gould/1932~1982)は家系も北欧の血をひきシベリウス作品を好み、今回紹介するアルバムを1枚残している。 1976年から77年のトロントでのスタジオ録音でこの国内盤LPも1978年にリリースされた。 CBSソニー)収録作品は「3つのソナチネ」(1912)、「3つの抒情的小品 ”キュリッキ”」(1904)である。 ちなみにキュリッキ (Kyllikki)とはフィンランドの民族叙事詩カレワラの中でレンミンカイネンが略奪して妻にした女性の名前である。 グールドの貴重なレア盤、彼の録音ではつきものの自身が発する唸り声も時折入る力演だ。 紹介盤は2007年にリリースされたオリジナルLPジャケット仕様のヨーロッパ(EU)盤CDである (写真1 CDジャケット、SONY BMG(EU) 88697148412/写真2 CD演奏・録音データ)。