ブリテン&レスピーギ作曲の”ロッシーニ風”アルバム
〜 米ウェストミンスター音源から 〜
今回は英国20世紀を代表する作曲家のひとりベンジャミン・ブリテン(Benjamin Britten /1913~1976)とイタリア古楽復興の立役者とも呼ばれたオットリーノ・レスピーギ(Ottorino Respighi /1879~1936)がロッシーニ作品をテーマにした珍しい管弦楽曲アルバムから紹介したいと思う。 紹介盤には第一面にブリテンがロッシーニの声楽曲、音楽の夜会(Les Soirées Musicales)を中心に題材に作曲した舞踊音楽から5曲構成の「マチネ・ミュージカル (Matinées Musicales)1941」と先に演奏会用小品として編曲した同じく5曲構成「ソワレ・ミュジカール(Soirées Musicales)1936」、第二面にはレスピーギがロッシーニの器楽・声楽作品「老いのいたずら」から4作品を管弦楽組曲にアレンジした「ロッシーニアーナ(Rossniniana)1925」が収められている。いずれの作品も軽快なリズムと色彩感あるオーケストレーションが魅力的だ。 演奏は日本ではほとんど馴染みが薄いと思われる米国出身、舞踊音楽、オペラを得意としたロベルト・ツェラー (Robert Zeller)が指揮するウィーン国立歌劇場管弦楽団となっている。 国内初出は1965年にキング・レコードからリリースされており1960年代前期の録音と推定される。 ちなみにこの紹介LPは1978年に日本コロムビアより「ウェストミンスター・ゴールド」シリーズ廉価盤でリリースされた中の1枚である (写真1 LPジャケット(日本コロムビア-OC-8012-AW)/写真2 LPレーベル面)。