ロリン・マゼール指揮・東響創立65周年記念特別演奏会を聴く、2011

~2011年11月12日、テアトロ・ジーリオ・ショウワ(川崎)にて~

2011年、創立65周年を迎えた「東京交響楽団」は2004年から「ミューザ川崎シンフォニーホール」を拠点に川崎市のフランチャイズ・オーケストラとしても活動を広げていた。マエストロ、ロリン・マゼールを客演に迎えた「楽団創立65周年記念特別演奏会」も当初は「ミューザ川崎」で開催される予定であったそうだが「東日本大震災」による損傷のため「昭和音楽大学」付設のコンサート・ホール「テアトロ・ジーリオ・ショウワ」で開催された(写真1 昭和音楽大学付設の「テアトロ・ジーリオ・ショウワ」)。筆者も今回初めて足を運ぶ会場だったが小田急線「新百合ヶ丘駅」から徒歩約5分と利便性は良かった。ホールはヨーロッパ小都市の劇場をイメージさせた。コンサートは18時開演、客席はさすがにマゼールが振るとのことでほぼ満席状態。筆者も何とか3階席右側(C席)を事前に確保した(写真2 「東響創立65周年特別演奏会チラシ」/写真3 東響プログラム「Symphony 11月表紙」)。今回マゼールはこの「東京交響楽団」の指揮台に48年ぶりに登場、前回は1963年11月「ベルリン・ドイツ・オペラ」と来日した際その合間をぬって「東響」の定期を振ったとのことである。この特別公演の演奏曲目は「ベートーヴェン交響曲第1番」と「マーラー交響曲第1番<巨人>」、プログラム構成がいかにもマゼールらしい(写真4 公演曲目-Symphonyから)。前年(2010年)の大晦日、彼が東京文化会館でベートーヴェン9曲の交響曲を一晩で振ったことも記憶にまだ新しかった。この「東響」との演奏では楽員の緊張感もあり少々硬さも感じたがじっくりと聴かせたベートーヴェンだった。メインのマーラーはオーケストラもよく響き終楽章ではマーラーの指示通り金管群を起立させて吹かせていたことも印象に残った。写真5は本公演チケットである。

写真1 テアトロ ジーリオ ショウワ

写真2 東響創立65周年記念特別演奏会 チラシ

写真3 東響「Symphony11月」表紙

写真4 東響創立65周年記念特別公演 演奏響目

写真5 東響創立65周年特別公演チケット