非フルトヴェングラー音源とされるLPから
1990年代初頭、第二次世界大戦中のフルトヴェングラー放送並びにライブ音源レコード(露メロディア盤)が一挙に直輸入された。 このシリーズの中に非フルトヴェングラー音源とされるハイドン「交響曲第104番”ロンドン”」とグリーグ「ピアノ協奏曲」(ピアノ:ワルター・ギーゼキング)がカップリングされた1枚がある (写真1 LPジャケット、露メロディア M10 49719)。 露メロディア盤では管弦楽がウィーン・フィル(?) となっているが西側の他レーベルでは過去にベルリン・フィルの表記でリリースされていた当時この放送録音、フルトヴェングラーか否かは諸説あったようだがどうやら前者ハイドン「交響曲第104番」はニュルンベルクの音楽総監督も務めたアルフォンス・ドレッセル(Alfons Dressel/1900~1955)指揮バイエルン放送響、後者グリーグ「ピアノ協奏曲」はバイエルン国立歌劇場やベルリン国立歌劇場の指揮者も務めたロベルト・ヘーガー(Robert Heger/1886~1978)指揮ベルリン・フィルによる演奏とされる(写真2 LPジャケット裏面、演奏データ/写真3 LPレーベル面)。