ベームによるシューマン交響曲、1978
カール・ベーム(Karl Böhm/1894~1981)のレパートリーとして意外にもシューマン交響曲のレコード録音は今回紹介するこの晩年1978年のウィーン・フィルとの「第4番」が唯一の公式録音である。 しかもシューマンの作品としてはこのほかにSP時代の録音ワルター・ギーゼキングとの「ピアノ協奏曲」を思い出すくらいである。 しかしこの「第4番」を聴いてみるとさすがに巨匠らしく堂々としたスケール感に惹かれてしまう。 それだけに全集録音を残さなかったことが惜しまれる。 またLP第一面のシューベルトはベームの十八番、「第5番」も先のシューマンに続くウィーン楽友協会ホールにおける1979年のセッション録音、ウィーン・フィルとは1950年代のモノラル録音以来の久しぶりの再録音となった。 しなやかで優美なサウンドに魅了される。 紹介LPは1981年リリースのグラモフォン国内盤である (写真1 LPジャケット、国内盤グラモフォン28MG 0015 /写真2 LPレーベル面)。