バーンスタイン&ニューヨーク・フィル来日公演を聴く、1979
バーンスタイン&ニューヨーク・フィルハーモニック来日公演を聴く、1979年7月2日、東京文化会館
1977年9月の「ベートーヴェン音楽祭(ボン)」(「漫遊記」8参照)以来、私は2年ぶりにレナード・バーンスタインのコンサートに足を運んだ。今回は「ニューヨーク・フィルハーモニック」の来日公演である(写真1 1979年来日公演プログラム表紙)。この公演では来日中に2日間の韓国ソウル公演をはさんだ公演日程であった(写真2 公演日程スケジュール)。東京公演はソウル公演終了後終盤の7月2日から6日にかけて会場は「東京文化会館」と「NHKホール」で開催された。私は東京公演初日7月2日東京文化会館での公演を聴いた。プログラムはR.シューマン「交響曲第1番変ロ長調<春>」とショスタコーヴィチ「交響曲第5番」である(写真3 筆者が聴いた公演プログラム)。どちらの作品もバーンスタインの十八番、シューマンは個人的には「第2番」が聴きたかったがこの「第1番」もしなやかで優美なサウンドが鳴り響いた。後半のショスタコーヴィチは一言でバーンスタインの真価が存分に発揮された演奏だった。そのスケール感、またエネルギッシュな指揮ぶりが今でも頭の中に浮かんでくる。この2日と翌3日の演奏が「CBSソニー」でデジタル録音で編集され後にレコード化された。尚、レコードは「演奏終了後の聴衆の拍手はカットされている(写真4 レコード化されたLPジャケット)。録音プロデューサーは米CBSの名プロデューサー、ジョン・マックルーアである。彼は以前のバーンスタインとの1959年の同曲のスタジオ録音も手掛けておりバーンスタイン&ニューヨーク・フィルハーモニックとのレコーディングでは切っても切れない間柄だった。また(写真5)はその1959年にスタジオ録音された「日本コロムビア」から1968年に超ステレオ盤「ステレオ360サウンド」と銘打って発売されたショスタコーヴィチ「交響曲第5番」LPジャケットである。このLPにはストラヴィンスキーの舞踊組曲「火の鳥」もカップリングされておりこのシリーズが「日本コロムビア」から発売された「米CBSコロムビア」録音のラストではなかったかと思われる。