“hatakeshun”のひとりごと(東条先生秘蔵の「ポリーニ初来日ーSAカセット」再生)

 

5日(土)昨年4月に次いで、龍ヶ崎ゲヴァントハウスは音楽評論家・東条碩夫(ひろお)先生をお招きし、講演会を行った。

小生、東条先生とは長いお付き合いである。
小生が勤務していたTDKは1971年から1987年までFM東京のクラシック生収録音楽番組「TDKオリジナルコンサート」を提供していた。 小生は宣伝担当として、一時期この番組を担当しており、東条碩夫先生は番組プロデューサーだった。 小生は2002年、「TDKオリジナルコンサート」のCD化を企画。 2005年には書籍「伝説のクラシックライブ」を企画。 東条先生のお世話になった。 2019年~20年、龍ヶ崎ゲヴァントハウスの理事として東条先生に講師をお願いすることになった。

講演のテーマは「朝比奈隆とポリーニ」。 両巨匠の番組収録に関するエピソードが中心だった。 朝比奈隆の演奏(1973年)はCD化されており、そのCD(ブルックナー交響曲第5番・最終部分)が再生された。 テンパニーの連打で終わるのだが、「CDになるとどうしても音が甘くなる」と先生は嘆く。 ポリーニは2トラ38(オープンリールテープ)の放送マスターから先生がSAカセットにコピーした秘蔵の音源である。 ポリーニは20世紀を代表する名ピアニスト。 1974年初来日の演奏。NHKが協奏曲を収録すると聞き、東条先生はリサイタルを収録。 その超絶技巧に日本の音楽界は圧倒された。 SAは切れ味鋭いショパンを見事に再生した。

牛久シャトー(写真)で先生とメンバーの親睦会が行われた。
東条先生も80才を超え評論界の長老である。 テレビ・ラジオ番組、音楽誌に登場する先生はほとんどが先生の後輩である。
今回、小生の愛車「エアトレック」で送迎したが、車中、先生が「私の車でTDKの長野の工場へ行ったことがありましたね」と語った。 もう、48年前である。 当時、先生の愛車はボルボだった。 今もボルボで都内を走られているという