米RCAビクター「ダイナグルーヴ・レコード」から

~チャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」(シャルル・ミュンシュ指揮ボストン響)~

米RCAビクターの「ダイナグルーヴ(DYNAGROOVE)・レコード」は1960年代初頭、当時の「ステレオ録音レコード再生で内周部の歪も極力抑え、よりクリアーなサウンドでレコード音楽を楽しめる画期的なLPレコード」が謳い文句だった。  アーティストでは今回取り上げる指揮者のシャルル・ミュンシュをはじめフリッツ・ライナーやエーリッヒ・ライスドルフ等々を思い起す。 とりわけミュンシュがボストン交響楽団と1962年3月に録音したチャイコフスキー「交響曲第6番ロ短調 ”悲愴“」は演奏もさることながらこのシステムにより最弱音から最強音までとてもバランス良く違和感なく捉えられた1枚ではなかったかと思う。 写真のLPは筆者が1970年代にマドリッドで求めたスペインRCA盤であるがジャケット・デザイン並びにレコード番号も米オリジナル盤(LSC2683)と同一である(写真1)。 またオーケストラの各楽器もかなり明瞭に捉えており第4楽章フィナーレではピアニシモでタムタムが鳴り響くがこの録音でミュンシュが結構強烈に叩かせていることもよくわかる。 しかし当時はまだステレオ録音初期、レコード録音やカッティング技術に色々な課題もあった試行錯誤の時代であったのであろう(写真2  同「悲愴」レコード・レーベル面)。 そのうちいつの間にかレコード・ジャケットからこの「DYNAGROOVE」の文字も消えていた。

写真1 チャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」/ミュンシュ&ボストン響(1962年3月録音-RCA DYNAGROOVE LP -LSC 2683 スペイン盤)

写真2   チャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」/ミュンシュ&ボストン響(レコード 盤レーベル面にDYNAGROOVEの表記がある)