ネーメ・ヤルヴィとエドゥアルド・トゥビン

エストニア出身の名匠「ネーメ・ヤルヴィ(Neeme Järvi)は同郷の作曲家、指揮者でもあった「エドゥアルド・トゥビン(Eduard Tubin/1905~1982)」と親交を持ち彼の交響曲全集(未完の「第11番」を除く)も録音、「トゥビン」の作品を世界的に広めた指揮者である。 「トゥビン」は祖国「エストニア」が1944年「ソ連」に占領後「スウェーデン」に亡命、「ストックホルム」を中心に活躍した。 彼の作品は完成した10曲の交響曲のほか「舞踊音楽」「協奏曲」「器楽曲」等々数多くのジャンルに渡り作曲を手掛けている。 近年、日本でも彼の作品がコンサートで紹介されるようになり少しずつではあるが注目を集めつつある。 今回紹介するLPレコードは世界初録音とされる「交響曲第9番<単純な>(Semplice)」・「エストニア舞踊組曲」・「トッカ―タ」が収録された1枚である。 演奏はネーメ・ヤルヴィが指揮する「イェ―テボリ交響楽団(Göteborgs Symfoniker)」によるコンサート・ライヴ録音で聴衆の拍手も収録されている。 ちなみに演奏会場はいずれもこの楽団の本拠地「イェ―テボリ・コンサート・ホール」、録音年月日は交響曲-1981年9月4日、舞踊組曲-1984年1月26日、トッカータ-1984年2月2日となっている。 「第9番」は1969年作曲の2楽章構成演奏時間22分余りの音の透明感も感じる美しい作品、LP第2面に収録された「舞踊組曲」はエストニアの民俗音楽をテーマにした3つの舞踊音楽で1938年の作品、「トッカ-タ」はその前年1937年に作曲された小品である。 このLPは1984年スウェーデンBISレーベル、独テルデック(TELDEC)のダイレクト・メタル・マスタリング盤でである(写真1 トゥビン「交響曲第9番ほか」ネーメ・ヤルヴィ&イェーテボリ響、LP-264ジャケット)。  写真2はLPジャケット裏面、ネーメ・ヤルヴィのサインは2014年4月N響定期客演の際に入れてもらったもの、写真3はLPレーベル面である。

写真1    トゥビン「交響曲第9番ほか」ネーメ・ヤルヴィ&イェーテボリ響 LPジャケット

写真2    同LPジャケット裏面

写真3    LPレーベル面