“伝説の第九と名合唱団によるクリスマス音楽集”

年末恒例の特別企画、音楽・オーディオ界の第一人者、新 忠篤氏

日 時:2017年12月9日(土) 午後2時〜午後4時30分

場 所:竜ヶ崎ショッピングセンター・リブラ 2階 「旧映画館」

講 師:新 忠篤氏(オーディオ研究家、元フィリップスレコード・オランダ本社副社長)

新忠篤氏による講演も今回で6回目となりました。毎回SPレコードの世界を紹介いただき往年の名演奏家の素晴らしさを垣間見ることで音楽をより深く感じるよい機会となっております。

第1部はオスカー・フリート指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団による演奏、マイクロフォン(1本)を使った電気録音のもので、SPレコード7枚組14面を新氏が開発されたイコライザー装置からデジタル録音(DSD)されたものを全楽章通して聴きました(約60分)。持参されたSPレコードは表と裏で中央のレーベルの大きさが違っておりこれはレーベルを小さくして録音時間を稼いでいるとのこと(通常片面4分程度が5分以上)。このフリート指揮のSP録音は第四楽章、第一楽章、第二楽章、第三楽章の順になされたとのことです。世界初の原語版によるカット箇所のない完全録音は少し早めのテンポで情熱溢れる感動的な演奏でした。音も約90年前のSPレコードとは思えないほどクリアで各楽器のニュアンスがよく分かり終楽章のソリストや合唱とオケの重厚な響きと迫力に引き込まれました。新氏によるSPレコード復刻技術は素晴らしい。

第2部はロジェ・ワーグナー合唱団によるクリスマス・キャロル、新氏が高校2年の時にご両親からプレゼントされたモノラルのLPレコードを氏がデジタル録音(DSD)されたものを使用された。懐かしい曲、今回初めて聴く曲を夢見心地で皆さま楽しんでいただけたかと思います。講演終了後に多くの質問をいただき盛況に特別企画は終了しました。(fumi)

 

プログラム

第1部  ベートーヴェン:交響曲第9番ニ短調作品125「合唱付」

オスカー・フリート指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団/ブルーノ・キッテル合唱団

ロッテ・レオナルト(ソプラノ)/イェニー・ゾネンベルク(コルトラルト)/オイゲン・トランスキー(テノール)/ヴィルヘルム・グットマン(バス)  (1928年電気録音)

第2部  ロジェ・ワーグナー合唱団 クリスマス音楽集 (1956年ハリウッド録音)
1. もろびとこぞりて

2. 聖しこの夜

3. 神の子は生まれた

4. もろびと声をあげ

5. 鐘のキャロル

6. 主よやすらかに

7. 世の人を忘れるな

8. ひいらぎ飾ろう

9. 飼い葉桶で

10. オー・ホーリー・ナイト

12. 神のみ御子は今宵しも

13. アデステ・フィデレス

14. コヴェントリーのキャロル

15. クリスマスを歌おう

16. ベツレヘムの小さな町で

17. あめには栄え

18. エサイの根より

19. 荒れ野の果てに

当日配布されたプログラム