クラシック音楽作曲技法超入門~19世紀音楽の魅力を探る~

日 時:2017年03月18日(土) 午後2時~午後4時
場 所:竜ヶ崎ショッピングセンター・リブラ 2階 「旧映画館」
講 師:野澤龍介氏(元「レコード芸術」誌 編集長)

今年最初の特別企画は元「レコード芸術」編集長 野澤龍介 氏による 講演会とコンサートを開催し、 19世紀音楽の魅力を氏独自の視点で分かり易く解説していただきました。 数々のエピソードを交えたユーモア溢れるその講演は 時に爆笑を誘い満席の会場を沸かせるものでした。 最新のCD製造技術事情も紹介され盛況に春の特別企画は終了しました。(fumi)

プログラム

(1) ラヴェル:「ボレロ」 ベルナルト・ハイティンク指揮ボストン交響楽団 (EMI)
・4拍子であるべき曲を3拍子でやっているので独特の世界を作り飽きさせない。

(2) R・シュトラウス:交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」 ルドルフ・ケンペ指揮ドレスデン・シュターツカペレ (EMI)
・冒頭ティンパニが2拍の3連符でやっているのでメインのメロディとずれてきて 聴衆に緊張感を与える。

(3) ベートーヴェン:交響曲第3番変ホ長調「英雄」 カール・ベーム指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 (独グラモフォン)
・周到な技法を駆使した19世紀の音楽を決定付けた曲。

(4) ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調 -第4楽章冒頭聴き比べ
1.ルドルフ・ケンペ指揮ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団(EMI)
2.ロジャー・ノリントン指揮ロンドン・クラシカル・プレイヤーズ(EMI)
3.フランス・ブリュッヘン指揮18世紀オーケストラ(フィリップス)
4.ベルナルト・ハイティンク指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団(フィリップス)
5.カール・ベーム指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(独グラモフォン)
6.ヘルベルト・ブロムシュテット指揮ドレスデン・シュターツカペレ(独シャルプラッテン)
7.ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(独グラモフォン)

(5) ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調 -第1楽章冒頭を上記7種ブラインドで聴き比べ
会場人気投票:1:8名、 2:3名、 3: 4名、4: 9名、 5: 3名、6:6名 7:9名

(6) R・シュトラウス:「アルプス交響曲」 アシュケナージ指揮チェコ・フィルハーモニー管弦楽団
・同じマスター音源を通常CDとガラスCD(20万円)で聴き比べ。 繊細で音場感が増すその音の違いを感じられた方が多かったのではないか。 ガラスCDは素材だけではなく2P法という、今となっては製造効率の悪い CD初期の工法で作られている点も音質に与える影響が大きいとのこと。

(7) マーラー:交響曲第5番嬰ハ短調: エリアフ・インバル指揮フランクフルト放送交響楽団 (DENON)
・同じマスター音源で通常CDとガラスCDに迫る高音質のUHQCDで比較試聴、 クリアで生々しさが明らかに増すこのUHQCDは1620円で市販されている。

当日配布されたプログラム