〜ある昔話の寓話〜
*これはフィクションです。特定の人物、あるいは団体を指すものではありません。

短岡綿男氏はトランスなどの重量物が重ければ、スピーカボックスが重ければそれは音の良さにつながると喝破したのです。 確かに一理どころかオーディオの根幹である事実でした。 良くないのは短岡綿男の評価がいきわたると性能には何の関係もないのに重量を稼ぐために水増ししたオーディオ装置が少なからず出てきたことでしたが、短岡理論はそこまで一般に指示されたのです。

短岡綿男氏は自身が一般大衆と同じオーディオマニアで読者や自分の所にやってくる人達は皆、仲間なんだと受け入れたのです。 電子工学の基礎知識もろくに無いのに文学の力を振りかざして来た作家先生以降巣くっていた悪しきオーディオ評論の世界に新風を吹き込んだのです。