〜 ある昔話の寓話 〜
*これはフィクションです。特定の人物、あるいは団体を指すものではありません。
商売は常に新しい物の模索が必要です。商品その物も新商品を開発していく必要がありますが、新しいコンセプトを提示することにより商売の幅を広げる方法もあります。
服飾関係は常に流行を「作る側が提案して」売れ筋の商品を市場に投入すると聞いたことがあります。 良く今年は○○色が流行ると言いますが、あれは消費者の側からの欲求ではなく供給する側が仕掛けるものだそうです。 市場を新たに作り出すのです。
岩山夏樹氏と同世代の沼野岸彦氏は録音エンジニアとして独立した組織を運営していました。 沼野岸彦氏はエンジニア?です。 本来なら電子工学の立場、音響学の立場にいる人ですが、立体音響誌などでオーディオ評論をするときはこれも又、文学で大いにオーディオを語ったのです。 エンジニアの肩書は素晴らしい威力があります。 文学で語っても科学的な根拠があるかの様に受け取る側は勝手に解釈してくれるからです。
沼野岸彦氏は新たな商売のきっかけになるコンセプトを打ち出しました。 低迷するオーディオ市場を活性化出来るようにみえる文学的キャッチフレーズを考えたのです。